働き方改革について(14)

(大桟橋に停泊中の護衛艦いずも、by T.M)

「働き方改革」法案が参議院を通過しました。いよいよ施行です。しかし、何でワールドカップのポーランド戦に合わせて採決するのでしょうか。偶然でしょうか・・・

って、偶然のはずはありません。私もこの手を使ったことがあります。役所で情報漏洩がおきたとか、何かの書類を間違って廃棄したとかいう事件については、このような大きなイベントがある日を狙い、こっそりと役所のHPに掲載するのです。

興味のある方は6月28日、29日に更新された各行政機関のHPを見て下さい。どこかの役所で、やばい情報を掲載しているはずです。

映画「空飛ぶタイヤ」を観てきました。ストーリーは次のとおりです。

某大手自動車製造会社が、走行中のトラックの車軸からタイヤが外れるという欠陥商品を作くってしまい、その件についてリコール隠しをしていました。ある日、走行中のトラックから外れたタイヤが通行人と衝突し、死亡事故が発生しましたが、大手自動車製造会社はユーザーである運送会社等の「整備不良」ということで責任逃れを企みます。しかし、関係者の努力により真実が明らかとなるという、実話に基づく物語です。

この事件を捜査する刑事は、最初運送会社を目の敵にしますが、真実が明らかになるにつれ、運送会社の味方をするようになります。そして、大手自動車会社の役員を取り調べている時に、その会社役員は言います。「君にプライドはないのか。整備不良と言っていただろ。」

刑事は答えます。「プライド、そんなもの捨てた。おれは遺体を見ているんだ。」

そう、これが警察官や労働基準監督官の原点です。

もっとも、そのような感性を持ち合わせない、警察官や労働基準監督官、そして検事がいることもまた事実です。