(秀吉の甥の秀次が築いた八幡堀・近江八幡市、by T.M)
明けましておめでとうございます。
新年に何か相応しい言葉はないかと思っていたら、次のようなものを見つけました。平成11年に茨城県東海村でおきた、株式会社JCOの「ウラン加工工場臨界事故」(2人死亡)の調査委員会報告書からの抜粋です。
A.安全性を向上させると効率が低下する
B.規制を強化すると創意工夫がなくなる
C.監視を強化すると士気が低下する
D.マニュアル化すると自主性を失う
E.フールプルーフは技能低下を招く
F.責任をキーパーソンに集中すると、集団はバラバラになる
G.責任を厳密にすると事故隠しが起こる
H.情報公開すると過度に保守的になる
長期的視野に立って、原子力行政を考えるとき、これらの矛盾を解決しなければ将来はない。
これを読んだ時に、「事故白書」なのに洒落たことを書くなと思いました。そして、改めて読み返してみると、原子力の問題だけでなく、現代社会のすべての事案について言えるのではないかと思いました。
あまりに効率を重視するとマニュアル化を消化するだけの労働者が増え、「労働」はいつしか、単純労働派遣が多勢を占め、その人達の賃金は上がらず、所得の格差はなくならない。
では、どうしたら良いか。私自身にその答えが見つかるような年になるといいのですが。