高校生のアルバイト

(大雄山最乗寺の紅葉、by T.M)

ウォーカープラス 2/3

ペン助がいつものように駅にいると、1組の親子がやって来る。そして、母親が「バラ駅から乗って来たんですけど、この子に切符を持たせたらなくしちゃったみたい」と説明する。

ペン助は規則通り「紛失したときは再収受しますので250円ですね」と伝えると、母親は驚いた顔をして「子どもなんですよ!?仕方ないでしょ!!大人の私が無くしたなら払いますがね!!」と文句を言うではないか!?

けれど、そもそも子どもに切符を渡したのは母親本人のはずだ。ペン助は「だったらあなたが責任を取るべきでしょ?」と言うと、母親はひたすらギャーギャー文句を言い続ける。そして、翌日本社にクレームの電話がかかってくるのであった…。

笑ってしまいました、この話。でも、よくあるあるです。労働基準監督署でも似たようなことが起きます。

高校性のアルバイトで、「子供がコンビニでアルバイトをしていたら、数回の遅刻と、1回の無断欠勤をしたら解雇された。不当解雇だ。」と言ってくる親がいました。「無断欠勤や、常態としての遅刻は十分に解雇理由になる」と説明しても、「高校生なんだから仕方がないだろ」と言うばかりです。

職場内で事業主による不法行為、あるいは同僚からの「イジメ」等があったのか確認したところ、どうも違うようです。勤務する時間帯を間違えていた、等のこともありませんでした。体調が悪かったのか確認したところ、「疲れていた(と本人は主張)、連絡をいれずに欠勤」したそうです。

(注)18歳未満の労働者について、まだ肉体的に大人になっていないことを理由に「危険・有害業務が成年者と比較して規制されている」ことはあっても、事業主・使用者間における権利・義務については、年齢に関係ない。例えば、「最低賃金」が「未成年を理由にして」減額されることはない。

そこでその親に、無断欠勤は労働契約における契約違反であり、高校生だからといって、契約における義務がなくなることもなく、事業主側が行う賃金不払いと同じものに当たると説明しました。また、「その契約違反によって、会社側が損害を受けた場合、例えば無断欠勤した労働者の代わりに、その労働者より賃金の高い労働者を使用しなければならなかった場合には、その差額を無断欠勤した労働者が支払わなければならないケースもある。」と話をしたところ、その親はますます激高し、挙句の果てに「厚生労働省に文句を言う」と捨てゼリフを言って帰って行きました。

まあ、こんな親だから平気でバイトで遅刻や無断欠勤する子供が育つのだなと思いました。