バイトテロとコンビニ(7)

本日61歳となりました。私の親友のT.M氏から素晴らしいプレゼントをもらいました。桜の写真の3連発です。ご紹介します。

(小田原市入生田の長興山紹太寺のシダレザクラ)

(小田原市根府川のオカメザクラ)

(伊豆長岡の西琳寺)

さて、「コンビニとバイトテロ」も、本日含め、あと2回です。

フランチャイズ制ということについて、私の知識の範囲で御説明します。

例えば、A社とコンビニ会社と、そのフランチャイズ店舗オーナーのX氏という方の契約関係は次のとおりとなります。

① X氏は、出資金を出す。

② A社は、X氏に、仕入れ方法、人の雇い方等の会社経営のノウハウを伝授し、X氏がA社の流儀に従ってくれるように契約する。これはつまり、次のようなものです。

X氏の所有する店舗は、A社の看板を掲げ、POSシステムを通しオンラインでA社と連結される。販売品の展示方法・店舗内衛生面の管理等はすべてA社の指示に従っていれば良い」

POSシステムとは、販売等の管理システムである。コンビニ店舗の具体的なシステム管理は、商品と人のバーコード管理である。商品が売れるたびに、バーコード入力されるので、A社は在庫管理ができ、各店舗でなくなった商品・売れ筋商品等を毎日各店舗に届ける。また、賞味期限切れの商品の情報等も、このPOSシステムによって把握できる。」

POSシステムでは、誰がいつ、バーコード入力していることも判明するので、店舗ごとの労働者の労働時間管理にも利用できるはずであるが、私の知る限り、このシステムを労働時間管理に利用している例は、今はどうだか分からないが、昔はなかった(昔は臨検監督時に、労働時間と賃金額の精査に、よくこのシステムを利用させてもらったものです)」

③ X氏は、毎月の売上げからロイヤリティーをA社に支払う。(逆に言えば、X氏は店舗の売上高から、一定の割合でお金をA社からもらっているという事になります。)

④ X氏が、その店舗で誰を何時間・どのくらいの給料で働かせるは、X氏の判断にまかせられている。各店舗で働く労働者の労働契約は、A社でなくX氏と交わされるものである。

⑤ X氏の店舗には、A社から担当者が割当てられ、経営上のアドバイスを行う。逆に言うと、A社担当者が、X氏の店舗で、衛生上問題がないか、X氏の使用する従業員との間で、法違反等がないか、A社との契約違反はないかチェックし指導する。

このフランチャイズ契約について、X氏側から見た場合のメリットは次のとおりです。

「何の経験もないのに、A社の言う事を聞いていれば、コンビン店舗のオーナーにすぐなれる。オーナーの実質的な仕事は施設管理と労務管理だけである。売上が良ければ、店舗を従業員に任せ、他の仕事もできる。」

実際、素人が1軒のコンビニのオーナーとなり、数年後には数店舗のコンビニのオーナーになった例や、コンビニーを経営しながら他事業を展開した例もあるようです。

ただ、この「売上げ」を挙げるということが厳しければ、あまりにもA社の店舗管理が徹底しているため、節約できるものは「人件費」しかなく、オーナー自らが店舗に立ち続けなければならないという状況が発生します。

コンビニ店舗経営がうまくいく要素としては、

① 最初に負担する出資金の金額

② 店舗の立地条件(駐車場の使い勝手等を含む)

といった要素が大きく

③ オーナーの労務管理能力と施設管理能力

は、第3番目にくるような気がします。

(続く)