働き方改革について

(三浦市初声町の用水路のコサギ,by T.M)

賃金不払いの件は1回休みます。 

昨日、現職の神奈川労働局の職員と飲みましたが、興味深い情報を得ました。地方労働局内で大幅な機構改革が行われているようです。具体的に言うと、現在の「労災課」の人員の多くを「監督課」に回すそうです。

減員となる労災課は一人当たりの業務量がどれだけ増加するのか、友人は心配している様子でした。 

機構改革の目的は(これは私の推測ですが)、政府の「働き方改革」を加速させるために、「監督課」の長時間労働の取締りを強化するためのものだと思います。

昨年就職するまで、フリーのコンサルタントをしていましたが、「働き方改革」についての講演をよく依頼されました。確か、働き方改革の骨子は次のようなものだったと思います。

「日本はこれから益々少子・高齢化社会となり、生産者数の全人口に対する割合が減少する。この現象が生む緊急の問題は『介護』と『育児』である。社会の仕組みを働き方改革で変革し、同問題に対処しなければならない。その具体的な手段としては、1長時間労働をなくし労働生産性を高くし、2女性、高年齢者が活躍しやすい環境とし、3正規労働者と非正規労働者の格差をなくすことである」 

働き方改革の主旨に対する私の理解が正しいのであれば、私は働き方改革に賛成です。そして、労働行政の具体的な当面の方針として、「長時間労働の撲滅」と「(正規労働者と非正規労働者の)同一労働同一賃金」の2つとすることも合理的なように思えます。 

ただ、そのことを行政の課題とするために、行政内職員に長時間労働の懸念があるのでは困ります。もっとも、定年退職者の再雇用も増えていますので、当面はなんとかやり繰りは可能と思いますが、ただでさえ非正規職員の件で時限爆弾を抱えている現状で、行政内部でやっかいごとが起きないことを祈ります。 

酒を飲み、旧友の懸念と愚痴から、古巣の未来を思いはせた夜でした。