
(オナガ・智光山公園こども動物園、by T.M)
7/28 東海テレビ
愛知県江南市の教育委員会によりますと、市立古知野中学校で7月18日夕方、プールの水を足そうとした教師が水道の栓を閉め忘れて帰宅し、3連休明けの22日朝まで水が出たままになっていました。
プールおよそ2杯分1031立方メートルの水が流出し、余計な水道代およそ52万円には公費を充てる方針です。
文科省は2024年、プールの管理をめぐり教師の業務の負担を減らすとともに特定の教師に賠償責任を負わせないよう求める通知をしていました。
学校では閉め忘れを防ぐため栓を開ける前に「水を止める」と書いたメモをデスクに残す決まりでしたが、今回の教師はメモを書いていなかったということです。
この記事は「余計な水道代およそ52万円には公費を充てる方針です」という文言を強調し、公務員のミスのために税金を無駄にしたと印象づけたいだろうけど、仕方がない処置でしょう。職員のミスで事業場に損害がでた時に、一方的にその職員に弁済を負わせようとするなら、元労働基準監督官としてはひと言いいたくなります。相手が民間企業であっても、役所であってもあたり前のことです。
以前発生した同じような事件では、学校の職員が弁済したことが新聞記事に載っていました。バカげたことです。その先生は支払いを拒否をすればよかったのにと思います。裁判やったら、多分職員の方が勝つと思います。
それにしても、お粗末な事故ですよね。再発防止対策は簡単だと思います。一番確実なのはハード的措置を行うこと。「プールへの流量が一定以上なら水道をストップさせる」「プールからの排出量が一定以上なら、水の流入を辞める」等です。また、遠隔で監視というのもまたいいかもしれません。
また、古い設備なのでアナログでいきたいというなら、それこそ労働安全衛生の点検基準を参考にすればよいのです
1 責任者及び担当者を決める
2 チェックリストを作成する
3 担当者がチェックし、チェックリスト記入後、
責任者がチェックリストをチェック
一番いけないことは、一人の人間にまかせること。人は必ずミスをすることを前提に、ミスをカバーできる体制を作ることです。公的機関ではこのへんの管理体制がまったくできていないところも多く、多分上記記事の学校現場もそのようなものではなかったかと思います。それで事件が発生すると、責任はすべて現場では、現場の職員はやってられません。
某公的機関に、「安全経費は予算の優先順位の最上位として下さい」と言ったら怪訝な顔をされました。「なぜ」と聞かれたので、「安全第一だからです」と答えたら、ようやく納得されました。要するに、そんなこと考えたことなかったんですね。