
(冬ザクラ・群馬県神流町、by T.M)
産経新聞 2/5
退職代行サービス「モームリ」の運営会社「アルバトロス」の社長と妻が弁護士法違反の容疑で警視庁に逮捕された。
報酬目的で依頼者を弁護士に紹介していた疑いがある。違法な「非弁行為」だ。社長らは「違法とは思っていなかった」と容疑を否認しているが、認識が甘すぎる。
同社は退職希望者から依頼を受け、勤務先に退職意思を代行して伝えるサービス「モームリ」を令和4年から始めた。就職、転職市場の活性化を背景に「辞めたいけど顔を合わせたくない」という心理に添い、SNSも駆使して急成長した。
ただ、事業の法的危うさは当初からあった。昨年10月に警視庁の捜索を受けたが、社長らは「(依頼者の退職意思の)通知に徹している」と、紹介料の存在や違法性を否定していた。
警視庁の捜査で、社長らは法律・交渉業務を斡旋(あっせん)した弁護士から「賛助金」や「広告業務委託費」などの名目で支払いを受けていた疑いが強まった。警視庁はこれを斡旋の紹介料とみているもようだ。
厚生労働省を辞めた後に1年間ほど、厚生労働省委託のある事業で「労働相談」をやっていたことがあります。思えば、その時を最後に「解雇・退職」の労働相談をしたことはありません。(ちょっとだけ、昨年「日本の人事部」とかいうサイトの回答者をしていましたが、「解雇・退職」の相談は避けていました)
いい時に「労働相談」をやめたと思います。こんな「退職代行サービス」とかいう、訳の分からない会社がでてきたら、監督官や労働相談員は相談者に「解雇・退職」の法律を説明するのに苦労すると思います。
労働組合が経営する「退職代行サービス」や弁護士が行うものなら、昔から似たようなものもあります。でも「モームリ」なんて存在は年寄りの私には理解不能なものです。技術も資格もない、「退職することをすること」だけを企業に伝えて手数料を取る。こんなものにお金を払うって、私には理解不能です。
ブラック企業からやめるためには、そのような会社の存在は仕方がないと言う人もいます。でも、「退職代行サービス」を使って、すんなり辞めれるような会社の本質はブラック企業ではないと思います。それぞれの会社の内部で色々な人間関係のトラブルがあります。しかし、そのトラブルがあるからといって、そこがブラック企業とはいえません。
本当のブラック企業とは、「退職代行サービス」を使っても「最後の給料は労働基準法の主旨に従い手渡しだ」とか「有給休暇の請求は本人の請求かどうか判明しないから認めない。本人の請求かどうかを判断するのは民事裁判が決める」とか「残業代の請求は、弁護士を連れてきてくれ」とか言って、きれいには辞めさせてくれないところを言うのです。
もっとも、そういうブラック企業があるから監督署の存在意義があるのですけど。