9年前!

(柳沢峠からの富士山、by T.M)

私が神奈川労働局を退職したのは、今から9年前。

そんな訳で、退職と同時に開始した当ブログも、いよいよ10年目に突入します。

しかし、ブログを始めた頃は、まだ個人ブログを見かけましたが、最近はユーチューブ等に個人の情報発信が移行してしまい、こんな細々と続くけているものは少なくなりました。

因みに、私は明日が誕生日でして、いよいよ67歳となります。いつまで続けられるか分かりませんが、せめてあと1年は続け、10年以上の継続ブログとする所存です。

ぜひ、今後もご来訪をお願いします。

お願いしといてなんですが、今回はお休みします。

来週お会いできることを楽しみにしています。

ああー、郵便局

(里山の旧家・山梨県甲州市「もしもしの家」、by T.M)

3/11朝日新聞

日本郵便近畿支社管内の複数の郵便局で、郵便物などの配送車の運転手に対する法定の点呼が適切に行われていなかったことが分かった。点呼記録の虚偽記載も発覚。関係者によると、不適切な点呼の疑いがある局は支社内の8割と内部で説明されたといい、同社は今月、全国の郵便局を対象に緊急調査を始めた。

 点呼は安全運行のために貨物自動車運送事業法などで定められており、大手運送事業者で不適切な点呼の横行が発覚するのは極めて異例。報告を受けた国土交通省は同法違反などの恐れがあるとみて、日本郵便の調査を踏まえて行政処分を検討する方針。処分内容は車両使用停止などで、同社の運送事業に影響が出る可能性がある。

 同法は省令で、運送業務などをしている事業者に対し、重大な事故を起こさないよう、乗務前に運転手の健康状態や飲酒の有無を確認するなどの点呼を義務づけ、安全な運転ができない恐れのある運転手の乗務を禁止する。乗務後にも点呼で飲酒の有無などを確認する。違反すると営業車両の使用停止などの罰則がある。

本題に入る前に、次の写真を見て下さい。(これから書くことは20年近く前のことで、現在では状況が違うと思います)

1000円の商品券が1400円で売られています。(送料をいれると2000円)です。

その理由は、この商品券が「郵便切手で購入可能」だからです。このような、商取引がヤフオク等でさかんに行われていたのは、今から10年以上前のことです。(今でも、時々あるようです)。

当時、郵便局の非正規職員の「自爆営業」ということが、よく言われていました。彼らは、一人当たり100~3000枚の年賀状の売り上げノルマがあったのです。このノルマに対し、報奨金等は支払われません。そこでノルマ達成のため、非正規職員は自分たちで年賀状を購入していたという話です。その購入された年賀状が使い切れないので、自分の勤務する以外の郵便局に行って切手と交換し、ヤフオク等のサイトで商品券と換えるのです。足元を見られて、切手を買いたたかれていました。

当時の郵便局の非正規職員がそのような理不尽な命令に従ったのは、人事評価が下がることを恐れたからです。当時は、たいへん狭い門だったのですが100人に一人くらいは、人事評価の成績がよければ正規職員になることが可能でした。ですから、非正規職員に対するパワハラ等が蔓延している職場もあったと聞いています。

私は当時から、「郵便局はもう終わりだな」と思っていました。郵便局の職員もみなそのことは分かっていたようで、郵便局が、簡保・郵貯・郵便業務の3つに分割されたときに、配転希望が簡保と郵貯に集中して、郵便事業の希望者はいなかったそうです。

郵便局がクロネコ等に負けるのは、業務形態があまりに非効率だからです。郵便局がクロネコ等に対抗するためには、郵便局の統廃合が必要でしょうが、それは地域状況等を考慮すると非常に難しいものなのでしょう。「信書の取扱い」と「年賀状バブル」だけでは、経営が厳しいのです。赤字路線を抱えた旧国鉄や,旧JALと同じ構図です。

さて、冒頭のニュースについてですが、色々と経営が難しい郵便局ですが、労働者の安全確保だけは徹底させて欲しいものです。

労働組合と懲罰

(笛吹川フルーツ公園の夜景・山梨市、by T.M)

このブログを書いていたら悲しいニュースが飛び込んできました。

FNNプライムオンライン 3/7

秋田県 男鹿市の下水道工事の現場で、作業員3人が倒れているのが見つかり、全員の死亡が確認されました。

午前9時半ごろ、男鹿市 脇本樽沢の下水道工事現場で「マンホールで工事をしていた男性作業員3人が酸欠で脱出できない」と通報がありました。

消防が3人を助け出し、意識不明の重体で病院に運ばれましたが、その後、全員の死亡が確認されました。

亡くなられた方のご冥福を祈ります。

私も硫化水素発生を伴う酸欠死亡災害の災害調査を何回か行ったことがありますが、突発的に発生する災害で複数の方がなくなる、本当に悲惨な事故が多かったです。

秋田労働基準監督署の方々、寒い中ですが、再発防止のため災害調査頑張って下さい。

3/4 スポニチ オンカジ問題 選手会が出場停止処分回避求め近日中にNPBと事務折衝 コミッショナー「啓発の継続を」

日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団による実行委員会が3日に都内で開かれ、8球団15人の利用が判明したオンラインカジノ問題について、榊原定征コミッショナーが「問題解決に向かう道筋を球界全体として取り組むように」「選手、関係者への啓発の継続と、シーズンを通じて啓発を行っていただきたい」などと発令した。中村勝彦事務局長によると、新たな自主申告者はいないという。

問題は2月17日にNPBにオリックス所属選手がオンラインカジノを利用していると情報が寄せられたことが発端。翌18日に球団が山岡と面談し、海外サイト運営のポーカーゲームトーナメント大会に参加していたことが判明した。NPBは全球団に対し、オンラインカジノ利用は違法行為に当たると各球団内で周知徹底するよう求め、過去に利用したことがあれば自主的に名乗り出るよう要請していた。

榊原コミッショナーの強い姿勢を受け、近日中にも12球団代表者会議を開催する。さらにオンラインカジノ利用者に出場停止などの処分を科さないよう要請した日本プロ野球選手会との事務折衝にも臨む方針という。

監督署で窓口業務をしていた時のことです。ある運送会社の労働組合という方が2名ほどいらっしゃいました。その時に彼らの要件は次のようなものでした。

「酔っ払い運転に対する会社の措置が厳しすぎる。朝検査をして、少しでも呼気にアルコールが残っていると、その日はクルマに載せないで、欠勤扱いする。会社は横暴だ。」

私は就業規則の制裁規定等を説明しながら、次のように述べました。

「ご希望に沿うアドバイスはできません。監督署では、労働災害防止のため飲酒運転を撲滅するように各会社にお願いしています。その取り組みとして、酒気帯び運転の絶対禁止も当然です。飲酒運転で事故を起こした労働者について、例え人身事故でなくても、労働基準監督署に解雇予告除外認定申請がでれば認定することもあります。その場合は労働者は懲戒解雇されます。」

労働組合の人たちは不満そうに帰っていきました。

さて、上記の新聞記事についてです。労働組合が、会社の下す懲罰から労働者を守ろうとすることは当然です。気に入らない労働者を処罰しようと、悪質な経営者は色々と知恵を絞ってくるものです。それに対抗するためには、労働組合の存在が不可欠です。

でも、筋が通っていない庇いだては、組合の品格を落とすことを忘れないで下さい。新聞記事の事案については、法違反であることですから、処分は必至です。「事務折衝」ということですけど、組合サイドはともかく会社側に頭を下げてお願いすることしかないでしょう。「本人も反省していますから重い処分はしないで下さい」と言うことが、せいぜいできることだと思います。

前期の「飲酒運転」についてもそうですが、法違反等については会社側と組合が協力して再発防止対策を行わなければならない事案です。間違っても、組合側は会社側を挑発しないで下さい。世間が敵に回ります。

前述の「飲酒運転に係る労働組合からの陳情」の後で、某大手労働組合ナショナルセンターの役員と話し合いの場で、そのことを話題に出したところ(当然、陳情した組合の名前はだしていない)、ナショネルセンターの役員は「それは組合のやるべきことではない。いや、やってはいけない」と驚いていました。組合の上の人は話がとおる人が多いので、今回のNPBの件も穏便に終わると思います。

さあ、もうすぐNPB開幕。わがベイスターズは今年はどこまでやってくれるのでしょうか。

女性のお客様

(メーアスブルクの街並み、by T.M)

JCAST NEWS 2/21

東洋水産が販売する和風カップ麺「マルちゃん 赤いきつね」のアニメCMが波紋を広げている。東洋水産はCMへの指摘に対する見解を示していないが、企画に携わったチョコレイト(東京都渋谷区)は2025年2月21日、Xで見解を出した。一部で指摘されていた生成AIの使用を否定した上で、「作品の表現は、制作チームと共に検討・制作いたしました」と説明。制作に関わった関係者個人に対する誹謗中傷や虚偽の情報拡散を控えるように求めた。

なんか思わぬところで、騒動が起きているんですね。私が勉強不足で、無知で、頭の固いせいだと思うんですが、問題にした方が何をしたのかが分からないです。自分が不快に思うことを、規制しろということは、本当に規制しなければならないヘイトや誤情報についての社会的な対応についても、「またか」と思わせてしまうんじゃないでしょうか。

(もっとも、これを問題にする人は、これこそ「本当に規制が必要なもの」と考えているんでしょうけど)

この件で騒いでいるのは、主に女性の一部の人だと思うんだけど、そういえば私の現役時代の監督署のお客さんで「困った人」というのは、やはり男女差があったと思います。

男性のお客さんの「困った人」というのは、暴力的なのが特徴です。でも、こういう人って、意外と対策が立つんですよね。複数で相手をするとか、警察に連絡を取るとかでどうにかなっちゃう場合が多いです。

女性のお客さんで「困った人」というのは、話が通じない(というより人の話を聞く気がない)こともそうなんですが、ともかくしつこくて、話が長い。自分が被害者で正しいという話をいつまでも続ける。

私が某監督署の一課長をしていた時に、この手の女性の方から朝8時50分に電話がありました。私はちょうど出掛けるところだったので、新しく入った相談員の方(退職者、60代男性)に「要件を聞いておいて欲しい、何かあったら後で私が電話すると伝えてくれ」と述べ、署を出ました。私が署に帰って来たのは、午後3時くらいでしたが、相談員さんはその女性と電話で話をしていました。私は、「また電話をしてきたのか、私が電話をすると言っているのに、なぜ、また電話をしてくるんだ」と思ったんですが、話を聞くと、なんと朝の電話がその時間まで続いていたとのことでした。相談員さんは昼食も取らずに応対していてくれたのでした(相談員さん、ゴメンナサイ)。それから、私に電話を変わったのですが、さすがに私も説教調な話を30分くらいしてから電話を切りました。その時の私の対応が気に入らなかったのか、その女性は今度は労働局に電話をして私の文句を言いました。そして、労働局から私に事情を聴く電話がかかってきました。

局の監察官は私にこう質問しました。「君は相手に対し、自民党を支持していないからダメなんだと言いましたか」 相手の女性の性格からして、滅茶苦茶に私の悪口を言うだろうなと予想していた私にとっても、さすがにこの質問は驚きでした。なんでそんなことを私が言ったことになっているのだと思いました。そして思い出しました。私はその女性に、「もっと社会的常識をもって下さい」と言ったのです。きっと、その女性の脳内では、その言葉がそのように聞こえていたのだと気付きました。

労働基準監督署の窓口で色々な人に会いましたが、「やっかいな話の通じない人」について、今となって思い出すのは、女性の来客者のことばかりです。暴力的な傾向がないので、こちらも対処に困った人たちでした(精神的な暴力はかなり受けたと思います)。多分、今でもそうだと思います。

今週、お休みです

(ボーデン湖畔にて、by T.M)

このような零細ブログにご来訪頂きましてありがとうございます。

所用があり、今週はブログ更新をお休みします。

申し訳ございません。

来週は更新します。