昼当番

(松輪漁港・三浦市、by T.M)

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

12/25 中国新聞デジタル

広島県呉市消防局は24日、勤務実態のない職員11人に不適切な給与計242万円が支払われたとして、上司の承認を得ずに部下の夜勤を肩代わりした課長職男性(57)たち3人を減給などの懲戒処分とした。

消防総務課によると、課長職男性は昨年5月から今年1月までの間、勤務交代を決める権限がないのに数十回、部下の夜勤を引き受け、部下が勤務したように報告した。不適切な発言などもあり減給10分の1(6カ月)とした。男性は「部下を休ませたかった」などと話しているという。

同様に夜勤を肩代わりした課長補佐職男性(50)と一般職男性(63)も減給10分の1(1カ月)と戒告とした。管理する立場の副部長職男性(60)は訓告とした。勤務していないのに払われた給与は全額返還させる。

これ裏がない話だとしたら、ある意味美談のような気がしますが・・・

「部下を休ませたくて、自分が夜勤を変わった」なんていい話じゃないですか。夜勤をしてなくて手当をもらっていた部下については問題ですが、予算上こうするしかなかったのかもしれませんね。ところで「不適切な発言」っていったい何でしょうか。この「夜勤体制」について、よほど頭にきたことがあったんじゃないかと想像してしまいます。

役所の悪い習慣に「問題を隠してしまう」ところがあります。私の体験から事例を挙げるなら、労働局、労働基準監督署では、それは「昼休みの電話当番」でした。昼休みにかかってくる電話に対し、誰がそれを取るかということ何ですが、簡単に考えれば輪番制にして、当番の人の昼休み時間をずらせば良いだけなのです。しかし、人事院規則ではそれは認められていないのです。私が署で責任者だった時は、そんな規則無視して輪番制にしていましたが、問題になれば、昼休みに部下に仕事をさせたことで署長等が処罰され、昼休み時間以外の時間に休憩を取っていた部下が処罰される事案です。管理職が対応できれば良いのでしょうが、小さい署では管理職は署長を除けば課長2名しかなく、その2名は外へ行く仕事も多々あります。気が利いた署長は、電話口では署長の身分を隠し、昼当番として電話対応していますが、無能で尊大な奴は絶対にしません(そちらの方が多いです)。

そんな訳で署の仕事というのは、職員の互いの協力でけっこううまく回るのですが、問題なのは労働局の方です。建前が先行し「輪番制」は絶対にだめとのこと。そして、局長や部長クラスは絶対に電話当番はしない(「できない」が正しい)。結局はヒラ職員が昼休みをつぶして、かかってきた電話対応している現状がありました(今でもそうかもしれませんが!)。一度、輪番制を実行した課が総務課から指摘され、中断したことがありました。考えてみたら総務課というのは、外部から電話がくるなんてことは、ほとんどないので建前だけ言えるんですよね。