長時間労働規制の問題点(25)


(西丹沢の檜洞丸のヤマツツジ、by T.M)

(前回のブログの続きです。)

次のものが、私が考案したマネジメントシステムで、雑誌「労働安全衛生広報」に私が以前発表したものです。全文を引用します。

「労働時間短縮マネジメントシステム
(作:労働安全衛生コンサルタント 小原 立太)

1 目的
年間総労働時間を継続的に毎年5%削減する。
(ただし、この数値目標は、各企業ごとが自由に設定する。この数値目標は、いわゆる「PDCA」を明確にするものである)

2 要求事項
①コンプライアンス
残業代不払い、労使協定違反等を一切なくす
②健康確保
従業員の健康確保を第一とする
③労使合意
労働時間短縮には、労使の協力が不可欠である。

3 実施及び運用
(1) 企業のトップが、労働時間短縮の意義及び目的を宣言する。

(2) 当システムにおける、組織の役割及び責任を明確とする。

(3) 現状の労働時間の把握をする。
「労働時間隠しは、労働時間短縮の最大の障害」であることを全従業員に周知させ、「連絡」「待機」「準備」等の些少な労働時間まで把握することにより、各職場の問題点を明確とする。

(4) (1)において明確となった労働時間に影響を及ぼす側面において、労使協議会において対策を協議し、目的達成の手順を確立する。
また、数値目標は全従業員の延べ時間数に対するものであるが、各職場に「おいて、「最長労働時間の限度」を設定し、個人の労働時間の限度とする。

(5) 当システムを円滑に実施するための、社内規則の整備を行う。」